開催: 2011年11月27日
会場: 東外大本郷サテライト
講演の目的: 楽しくおいしい安全な食事の介護の技術を学ぶ
講演要旨
介護とは: 自力で生活することが困難な高齢者や障害者に関わり、
その人らしい人生を実現することを支援する。
食べるとは?: 生きるために一番大切なこと(栄養補給)
基本的な欲求(人間の自己実現の理論を唱えたマズロウ「要求の5段階」の最上位)
楽しく食べる → 生きる意欲が増す。
食欲: 視覚・嗅覚・聴覚・触覚によって食欲中枢が刺激され、唾液の分泌が始まる。
(わ~おいしそう・懐かしいわ~・口当たりがいいわ・ワクワク・いい香り・ジューと言う音)
口から食べる:
食欲 → 摂食(口に運ぶ)→ 咀嚼(かみ砕く)→ 嚥下(飲み込む)→ 消化吸収→ 排泄
口: 食べ物の通り道 口 → 咽頭 → 食道 →胃
鼻: 空気の通り道 鼻 → 鼻腔 → 咽頭 → 喉頭 → 気道 → 肺
食べ物が誤って気道に入ると(誤嚥すると) → むせる・ひどいと窒息死する
摂食・嚥下のしくみ:
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1.準備期: 口の中に取り込んだ食べ物は、歯と舌と唾液で混ぜ合され、食塊(飲み込みやすい固まり)が出来る。 |
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2.口腔期: 咀嚼(そしゃく)された食塊は、舌が前から後ろに向かって上あごに押し当てて行き、舌の奥へ動かされる。 |
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3.咽頭期: 食塊が嚥下(えんげ)反射によって咽頭に送り込まれるのは一瞬である。咽頭に送り込まれると鼻咽頭が閉じ、嚥下反射によって咽頭蓋が下がり、気道の入口をふさぐ。食塊は食道へと進む。 |
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4.食道期: 食塊が食道に入ると蠕動(ぜんどう)運動によって胃に送り込まれる。食塊が食道上部に達すると、声門が開いて再び呼吸が始まる。気道の入口を塞いでいた咽頭蓋が元に戻る。 |
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安全な食事の介助
姿勢: 座位になる、あごを引く、足を床に着ける、寝ている時はベッドを30度に上げる。
「ごっくん」を確かめる。
食形態:水分は危険、トロミをつける、ゼリー状が良い。刻み食は気管にばらまかれて危険。
ミキサーは量が増える。常軟食・ソフト食の活用。
量: スプーンで10グラムくらいずつ、はじめは少量から。
場所: スプーンを水平に入れ、口を閉じたらスプーンを引く、麻痺があるときは健側に入れる。
食べ物が残りやすいところ(上あご、歯ぐき、麻痺側)を確認する。
意識:1.意識がもうろうとしている時は嚥下能力が落ちている。要注意。
2.風邪をひいているときは粘膜が腫れているので、気管・食道・鼻の機能が落ちている。
誤嚥しやすいので要注意。
実習
・おせんべいを5回噛んで、飲み込みましょう。どうですか?
・おせんべいを飲み込めるまで噛んでみましょう。
実習2.飲み込みについての実習 (嚥下障害の人を実感してみる。)
・上を向いてジュースを飲んでみましょう。(気管が開いて危険性が高い)
・下を向いてジュースを飲んでみましょう。(あごを引くので安全性が高い)
・飲んだことを確認しましょう。(のどの動きで「ごっくん」を確認)
(半身不随の人は口の中も半分麻痺している。)
実習3.飲料にとろみをつける (多糖類の増粘体、デキストリンなどを使う)
・コップ1/3のジュースにトロミ剤を山盛り1杯加えて、1分くらいかきまわす。
・はちみつ状になったら舌の上にのせる。(噛まないで飲み込める)
実習4.プリンを食べさせる (一番安全な食事形態はプリン状)
・プリンを噛まないで飲みこんでみる。
・2人1組になってお互いに食べさせてあげましょう。
椅子に座わり、スプーンを相手の目の高さより上に上げて、下げて、口に入れて舌の上に置く。
・左麻痺の人に食べさせてあげましょう。(人に食べさせてもらうよりも、自分の手で食べたい。)
実習5.飲み込みにくい食材を体験する
・海苔を噛まずに飲み込んでみる。残りやすい場所と食材を知る。
実習6. 自分で食べるための自助具を使ってみましょう。
① タブラック
② コップ (部分的に切り込みのあるもの)
③ 皿
④ スプーン
⑤ はし(左でも使えるように)
⑥ マット
誤嚥した時の緊急対応
① かきだし
② 肩甲骨タッピング (両手の甲を丸くして空気を入れてたたく)
③ ハイムリック法 (背中から抱えて引く)
④ 吸引機 (救急隊)
以上




